雪山登山入門講座の第二弾。
前回に引き続きファンナップ ネイチャーが主催している雪山登山入門講座を受講してきました。
今回のテーマは『アイゼン・ピッケルの使い方』です。
雪山登山をしてみたいけど、それなりの知識が必要。
かといって、いきなり登山ツアーに行くのも気が引ける。
ということで、まずは本講座に参加してみることにしました。
山岳ガイドの方が講師です。
講座名:アイゼン・ピッケルの使い方
開催場所:渋谷区文化総合センター大和田
(渋谷駅から徒歩約5分)
開催時間:19時~20時20分
費用:1000円(各種キャッシュレス対応可)
【リンク】FUNUP Nature
↓会場の渋谷区文化総合センター大和田
今回の講座で教わったことについて紹介させて頂きます。
メモ書き程度の内容ですが、お役立てください。
②ピッケルについて
③雪山装備の持ち運びについて
①アイゼンについて
まずアイゼン等の滑り止め装備を使用しないで歩く”つぼ足”の練習も重要
アイゼンの選び方
アイゼンは靴との相性が重要と聞いてはいましたが、その理由が分かっていませんでした。
固定金具の形状によっては靴がきちんと固定されないことがあるとのこと。
アイゼンを購入の際は、靴を持っていきましょう。
↓金具形状によって装着できない靴がある
冬山用登山靴にはアイゼンなどの装備装着用のダボ付のものがある
↓つま先部のコバ(分かりずらくてすみません)
↓踵部のコバ(グレーの部分)
コバの有無によって使えるアイゼンが異なる。
コバなし ⇒ストラップ式のみ
コバ前のみ ⇒セミワンタッチ式OK
コバ前後あり ⇒ワンタッチ式OK
※ワンタッチ式を使用の際も、アイゼンの滑り止めのためのストラップはすること
10本爪アイゼンと12本爪アイゼンは足の大きさによる
足の小さい人は10爪アイゼンの方が爪の間隔が丁度良い
前爪は前方を向いているものが良い
前爪は横向き縦向きとある。縦向きは主にアイスクライミング用。
アイゼンの装着方法について
アイゼンを装着する際、アイゼンの踵部の部品に靴が乗って浮いてしまうことがある。
きちんと装着しているか確認のこと。
↓踵が乗り上げている
↓きちんと装着できている状況
装着時は靴裏の雪を取ること。
特に小屋から出た直後は靴が温まっており、雪が付着しやすい。
こびり付いた雪は簡単には落ちないため、ピッケルなどを使い完全に払うこと。
雪の再付着を防止するため、雪を払った足は雪面に着かない。
膝を付き、両足の雪を払い落すのが良い。
また払い落したら、足を着かずにアイゼンを履くこと。
※足を着くとまた雪が付着してしまうため
アイゼンでの歩行について
「水平な足場に立つ」「水平に近づくよう工夫する」を基本方針とし、適正な歩行方法も見に付ける
歩行方法の種類
・フロントボインティング
・足つぼのキックステップ
・ダックウォーク
・スリーオクロック歩行
アイゼンは足裏全体で雪面を踏むようにする。
傾斜があるときは雪面を蹴もしくはピッケルを用い水平にし、足裏全体で踏めるようにする。
※山側だけを引っ掛けるようにはしない
アイゼンの締付けバンドは絡まないよう&手袋を着けたまま扱えるよう、丁度良い長さに切っておくと良い。
切断部は斜めよりアーチにした方が金具に入れやすい。
また切断部を半田コテもしくはライターを使い、ほつれないようにする。
端から1㎝までをボンドで固めておくと使い勝手が良い。
アイゼンでパンツを傷つける可能性があるので、雪山用の丈夫なパンツとゲイターを準備のこと
②ピッケルについて
長さ:50㎝~60㎝
柄の形状
ストレートタイプ:力が入りやすい
小湾曲タイプ:傾斜面に差しやすい
大湾曲タイプ:アイスクライミング用
ピッケルの持ち方
通常歩行時はピッケルのヘッド部分を人差し指と中指で持つ
よじ登るような時はシャフト(柄)を持ち雪面に差しながら登る。
※ヘッドの首下を持つと、ピッケルが雪面から抜けやすいので、持たない。
↓ヘッド部を握る:〇
↓首下は握ると雪面から抜けやすい:×
↓よじ登る時の持ち方
ピッケルを刺しやすい用、登りはピック(尖ってる方)を前に、下りは後ろに持つ。
⇒登り&下りともピックが山側に向かせる
↓上り時のピッケルの向き
↓下り時の向き
視界が悪い際にピッケルを見つけ易くするのに蛍光テープの貼り付けが有効。
最初から対策しておいてくれればいいと思いますが。。。
滑り落ち防止策
ピッケルが滑って行かないようリューシュ(滑り落ち防止ロープ)着ける。
手首に結ぶタイプと胴体と結ぶタイプがあり。
胴体と結ぶタイプは、手の持ち替えが容易。
③雪山装備の持ち運びについて
雪山装備は鋭利なものが多い。
リュックの側面にアイゼンをぶら下げていて、転倒時に腹部に刺さるなどの事例あり。
アイゼンやピッケルなどのリュック外付けはNG.
袋に入れても、外付けは危険。
リュックの中に入れるか、手持ちすること。
※手持ちの場合は鋭利部にはカバーを取付けの事。
移動時、特にロープウェイや電車など公共交通機関利用時に自分だけでなく、他者へ危害を加える可能性あり。
基本は全てリュックに入れる
アイゼン入れのあるザックもあり。
スタッフバックだと破れる可能性あり。
ピッケル収納袋について
袋状:柄の長さによりダブつくことがある。
サック型:別体のため、失くしやすい。
石井スポーツの”三方良し”というカバーがオススメ
↓サック型(オレンジ部分)
↓石井スポーツの”三方良し” コンパクトになる
④雪山アイテムの選定について
急こう配のないな雪山ではスノーシューやワカンを使用。
手を使うような場所ではアイゼンが必要。
例)西穂独標直下
スノーシューの方が浮力が大きく、登りに強い
ワカンは軽く持ち運びしやすい。
下りも歩きやすい。
「概ねワカンで大丈夫なのでは?」とのことだったので、ワカンを購入することにしました。
■■■■最後に■■■■■
次回の講習は2025年1月8日(水)で『雪山のリスク管理』です。
興味ある方は申し込んでみて下さい。
情報お役に立てば幸いです。